仕事と私生活の両立を大切にする女性が、職場の働き方や人間関係に向き合うお仕事ドラマ。
TBS系『火曜ドラマ』枠で放送。
『わたし、定時で帰ります。』は、Web制作会社で働く東山結衣を主人公に、現代の職場が抱える長時間労働や仕事観の違いを描いたドラマです。タイトルだけを見ると『定時退社を貫く主人公』の物語に思えますが、本質はもっと深いところにあります。
結衣は定時で帰ることを信条にしています。しかし、それは仕事を嫌っているからではありません。過去に無理な働き方で心身を壊した経験を見てきたからこそ、仕事だけが人生ではないと考えているのです。
本作では、仕事へすべてを捧げる人、評価を求めて無理をする人、家庭との両立に悩む人、新人教育へ苦しむ人など、さまざまな働き方が描かれます。誰か一人が正しく、誰か一人が間違っているわけではありません。
だからこそ、結衣も決して『定時で帰ること』を他人へ押し付けません。それぞれが納得できる働き方を見つけることの難しさと大切さを、現実的な距離感で描いています。
Web制作会社という舞台設定も特徴です。納期、クライアント対応、仕様変更、チーム開発など、クリエイティブ業界ならではのプレッシャーがリアルに描かれ、働く人なら共感できる場面が数多くあります。
放送当時、日本では働き方改革が大きな話題になっていました。本作は、その時代背景とも重なり、多くの社会人から共感を集めました。
印象的なのは、『頑張ること』を否定していない点です。仕事へ本気で向き合うことも尊い。しかし、それと同じくらい、自分の健康、家族、友人、趣味を大切にすることにも価値があると伝えています。
だから『わたし、定時で帰ります。』は、定時退社を勧めるドラマではありません。仕事は人生の一部であって、人生そのものではないという、ごく当たり前なのに忘れがちな事実を思い出させてくれる作品です。
見終わった後には、『もっと頑張らなきゃ』ではなく、『自分は何のために働いているのだろう』という問いが静かに残ります。その視点こそが、本作が今なお多くの社会人に支持され続ける理由だと言えるでしょう。
朱野帰子の小説を原作とするテレビドラマです。
働き方や職場の人間関係をテーマにしたお仕事ドラマです。
主人公の過去の恋愛や現在の関係も描かれますが、中心は仕事と生き方です。
職場の課題には各話ごとの区切りがありますが、人物の関係は連続して変化します。
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